interview

YELLFOR Journal

メディカルヨガ講師ゆきさんに聞く、幸せなままチャレンジを続けるために
2021.03.01

女性には仕事や結婚、出産育児など、人生の選択が次から次へと訪れます。忙しい日々に追われる中、「自分らしく生きたい」と思う方も多いのではないでしょうか。ただ、「自分らしく生きたいのに素直になれない」「そもそも自分らしさがわからない」と悩む人も少なくないはずです。
そんな女性をサポートしているひとりが、メディカルヨガ講師のゆきさんです。かつては素直に自分と向き合えなかったゆきさんでしたが、インドヨガとの出会いから自分の本音と向き合うスキルを習得して “生きたい人生を生きる”ことを実現しています。ゆきさんのストーリーから、日々の生活のなかで自分の心の声を聴くヒントを伺いませんか?

ヨガとの出会いで、心と身体を一致させる大切さに気付いた

ゆきさんのお仕事について、教えていただけますか?

オンラインでヨガのパーソナルレッスンを行っています。私のヨガは自律神経を整えることに特化していて、ポーズに留まらず、インド伝統ヨガの教えをベースに呼吸法やヨガ哲学、内観を中心に教え、呼吸やノドを整えるヨガとしてお伝えしています。生徒さんの症状は「息が苦しい」「ノドが詰まる」などそれぞれで、原因の1つとしてはみなさんの日常生活や思考習慣のなかにあります。パーソナルにレッスンを行っているのは、一人ひとりに合わせた対処法を考えるためなのです。

加えて、こうしたメディカルヨガを広めたいと言ってくださる方にヨガ講師の養成講座も行っています。

ヨガとの出会いを教えていただけますか?

心療内科にあったマインドフルネスセンターで、偶然体験したのが始まりでした。
私自身、持病によるストレスで自律神経が乱れてしまい、ノドの違和感に悩む日々が5年も続いていました。当時は仕事もプライベートも充実している友人を見ては、「みんなみたいに普通になりたい」と歯がゆい思いをしていました。自分が掲げる理想はあるものの身体が追いつかず、5年もの間心身のバランスが崩れてボロボロの状態でした。

そんなときに、心療内科にあったマインドフルネスセンターでヨガに出会い、初めて体験したときから心と身体が一致したように思えて、とても驚きました。「手を上げる」「自分の呼吸を感じる」など、動きはとてもシンプルなのに、呼吸を意識しただけでこんなに心地よさを感じるなんて……。感動を覚えたと同時に、「今までどれほど自分の心を置き去りにしていたのか」ということに気づくきっかけでもありました。

「私に必要なものはこれだ!」と思い、さっそくヨガについて調べると、心身の調和を重視しているのは、伝統的なインドヨガだとわかりました。エクササイズ中心のヨガではなく、自分の心の声を聴くためにヨガを学ぼうと、インドでの修行を決心したのです。

心の声を聴いたら、持病が改善。同じ境遇の人にも伝えたかった。

環境をガラッと変えた、ゆきさんの行動力に憧れます。 実際、インドでどのような修行をされていたのですか?

1ヶ月間インドにいて、ヨガの教えにたいへん感銘を受けました。

「いかなる場合も、暴力をしてはいけない」という「非暴力」の教えを知ったときのことが特に印象深いです。
ここでいう暴力というのは、一般にイメージされるような「体を痛めつける」ことだけではなく、広い意味で「心や体に苦痛を与える」こと。その教えを知って、今まで私は自分の心や体に対して暴力をふるっていたんだと気づいたんです。

この頃はまだ体調が万全ではなく、無理をしてヨガのレッスンに通っていたこともあったんです。でも、「非暴力」の教えを受けたことをきっかけに、休むのもヨガだと思えるようになりました。

私がこういったヨガの教えを自然に生活に取り入れられたのは、ヨガ哲学の先生が実践しやすいように教えてくれたからです。3000年以上前と変わらないヨガの教えを理解しやすいよう、日常生活を例に挙げて教えてくれました。

先生のほか、インド留学のコーディネーターや日本からの旅人、現地の方との出会いもありました。みんなおおらかな性格で子どものように無邪気な方ばかりです。視野が広く自由な考えを持つ方と出会い、少しずつ自分の心と身体の声に耳を傾けられるようになったのです。そして日々のレッスンや自分への「非暴力」を実践することによって、5年間も悩んでいた自律神経の乱れが徐々に改善されていきました。

インドでの経験は、ゆきさんが自分らしく生きるための第一歩になったのですね。そこからヨガ講師になるまでは、どのような思いがあったのしょうか?

インドヨガは私を苦しみから解放してくれたので、今度は以前の自分と似た悩みを抱える人が、人生の貴重な時間を苦しみではなく喜びに使えるようにしたいと思ったんです。日本に帰国して4か月後、ヨガ講師になろうと再びインドへ行き、インドヨガの実践だけでなく、ヨガ哲学の通訳をしながら「伝える」経験を積みました。

ヨガを伝える仕事は、日々生徒さんから喜びの声を聴くことができるので、本当に大きな幸せとなっています。 最近は、不妊に悩んでいた方から「子どもが生まれました!」と写真つきでご連絡いただきました。つらく苦しい不妊治療を、ヨガを通して応援できたと感じ、私も涙が出るほど嬉しかったです。

また、ヨガを通して、「ありのままの自分をいいと思えるようになった」と生徒さんが言ってくださったときに、とても大きなやりがいを感じました。生徒さんの柔らかい笑顔を見て、「ああ、本来の姿に戻ってよかった。これが見たかった!」と思います。

今後はインド伝統のヨガを広めるため、パーソナルレッスンに限らず、企業のメンタルヘルス研修やリトリートツアーの企画などを視野に入れ、活動したいと考えています。

美容のためにも、自分の本音を知って我慢させない

忙しい毎日だと思いますが、プライベートではどのように自分をゆるめていますか?

自分を人として扱ってあげて、我慢しないようにしています。「自分を大切にする方法が分からない」とよく相談を受けますが、「自分をリカちゃん人形だと思って」とお伝えするんです。「今日は何を着る?」「お風呂入りたいの?」と自分自身に声をかけ、心の声を聴いています。

日頃から自分に質問をしていると、不調を感じたときに「今、何を我慢しているの?」と自分に訊いてあげることができるんです。我慢というのは「やりたいことに取り組めていないか」、または「やりたくないことを無理してやっているか」だと思うので、溜め込まないように自分に問いかけるようにしています。そうすることで、自分の不調の原因に気づくことができ、いち早く自分をゆるめることができるのです。また、我慢が続くと、不調が顔にも表れて普段よりもぶさいくになっているときもあるので、美容のためにも我慢しないのは大事だと思っています。

呼吸を整えるヨガを少しだけ伝授していただけますか?

まずはゆっくりと呼吸をして、リラックスしてみてください。目を閉じ、4~5秒かけて鼻から息を吐いて2秒止め、再び4~5秒かけて鼻から息を吸って2秒止める。これを繰り返します。より自分に意識を向けるために、お腹や胸など体のどこかを触りながら呼吸するのもおすすめです。私は1分弱行いますが、その時の体調に合わせて自分が落ち着くまでやってみてください。

ゆっくりと呼吸をした後、「あなたはどう思っている?」と自分と会話してあげると、本音と向き合いやすいと思います。

どうすべきかより「どうしたいか?」を考えよう

最後に、「自分らしさがわからない」と悩む女性へエールをお願いします。

現代女性はがんばることが得意なので、がんばるスキルと同じくらいゆるめるスキルも必要だと思います。例えば、「人に甘える」「人に頼る」ことが苦手だと感じている方は多いと思いますが、時には甘えることも大事なスキルのひとつ。甘えることができる人は、甘える方法や頼る方法を知っているだけなんです。「甘えたい」「頼りたい」という心の声を聴いて、自分をゆるめる方法を知っていれば、強くてしなやかな生き方ができると思います。「自分はどうすべきか」を考える前に、「自分はどうしたいか?」を知るところから考えていきましょう。


サラスワティゆきさん

プライベートヨガサロン”and life”オーナー・ヨガ講師。5年間自律神経失調症に苦しむも、インドヨガと出会い1ヶ月半で症状を克服。インド伝統のヨガの教えをベースに、メディカルヨガの知識・指導経験をもとにした自律神経調整専門ヨガを教える。ヨガ講師育成にも注力。
【SNS】
Instagram:@sarasvati.yog.yuki
ブログ:https://ameblo.jp/in-my–world/entrylist.html

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